【Windows10の便利機能】知っておきたい10の便利テク(PINコード・シャットダウン・アニメーション・仮想デスクトップ)

Windows

ここでは、Windows10パソコンを使い始めたとき、最初にやっておくべき設定や、便利なテクニックを集めてみた。すべて標準機能だけを使うので、アプリのインストールなどは不要。Windows7から、Windows10に乗り換えたという人も、Windows10が初めてのパソコンだという人もまずはここで紹介するワザをマスターし、好みのWindowsに仕上げていこう。【2019年6月11日更新】

(1)アカウントには「Microsoftアカウント」と「ローカルアカウント」の2種類がある

Windows10を使うには、そのパソコンを使うユーザーを識別する「アカウント」が必要だ。
このアカウントには、2種類がある。

一つは、ネット上のマイクロソフトのサーバーにユーザー情報を登録する「Microsoftアカウント」で、もう一つは自分のパソコンの中にユーザー情報を登録する「ローカルアカウント」だ。

●Microsoftアカウントを使う

Windows10では、どちらのアカウントを使うこともできるが、Microsoftアカウントは、Windows10の各種設定や連絡先などのユーザー情報をクラウドで共有する機能を提供しているので、こちらを使うほうが一般的、かつ便利だ。そのパソコンが自分にとって唯一のパソコンであるとか、メインに使うパソコンである、はじめての自分のパソコンであるという場合は、Microsoftアカウントを使う。

すでにMicrosoftアカウントを取得しているならば、それを使うことで新しいWindows10パソコンに、各種情報が自動的に引き継がれる。まだMicrosoftアカウントを取得していない場合は、Windows10の初期設定時にアカウントを取得する。アカウントはいくつかの個人情報を入力すれるだけで取得できるが、Microsoftからのメールを受信できるメールアドレスが必要になる。登録したメールアドレスがMicrosoftアカウントの「アカウント名」となる。

Microsoftアカウントは、Microsoftのクラウドサービスに紐付けされたアカウントで、同じアカウントで運用するパソコンと個人情報や各種設定が共有・同期される。こちらを使うのが一般的かつ便利。サインインに使われるアカウント名はメールアドレスになる。

●ローカルアカウントを使う

ローカルアカウントは、Microsoftが提供するクラウドサービスと連携しないアカウントで、自分が所有している「Microsoftアカウントでログインしているパソコン」からは孤立した存在となる。パソコンを複数台所有していて、ほかのパソコンと完全に切り離した状態で使用したい場合には、ローカルアカウントを使用するしてもいいが、ほかのパソコンやスマホとの連携がないので、かなり使いにくいパソコンとなることは覚悟したほうがいい。

ローカルアカウントを作成するには「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」で「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリックし、「このユーザーはどのようにサインインしますか?」画面で「このユーザーのサインイン情報がありません」の文字列をクリック。さらに「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリックする。表示された「このPC用のアカウントを作成」するに「ユーザー名」と「パスワード」を新規入力すればいい。

新規に購入したパソコンの初期設定の場合は、Wi-Fi接続設定をせずに初期設定を進行すれば、ローカルアカウントの登録が行われる。

ローカルアカウントはクラウドと紐付けされないアカウント。自分が所有するほかのWindowsパソコンから孤立した存在となる。サインインに使われるアカウント名はメールアドレスではない。

ローカルアカウントは、あとから作成することも可能。「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」項目で「他のユーザー」の「その他のユーザーをこのPCに追加」から作成できる。

(2)パスワードの入力がめんどうなら、PINコードがおすすめ

パソコン起動時に、パスワードを入力するのがめんどうなら、代わりに「PIN」といわれる4桁の数字に変更するのがおすすめ。

PINコードを設定するには、「設定」→「アカウント」→「サインインオプション」で「PIN」を追加すればいい。
複雑な文字列で桁数が長いパスワードに比べて、4桁の数字であるPINはセキュリティが甘いと思われがちがだが、実際はPINを設定したほうがセキュリティ面では安全になる。

●4桁の数字だけでOK

PINの設定は「設定」→「アカウント」→「サインインオプション」の「PIN」項目で行う。この画面では、PINの設定以外にも通常のサインインパスワードの変更や、生体認証(Windows Hello)の設定もできる。

通常、PINはそのパソコンでだけで使う4桁の数字を設定する。確認のため同じ数列を2回入力する。英字や記号を含めることもできるが、複雑にすると入力がめんどうになる。

MicrosoftアカウントでWindows10にログインしている場合、自分がパソコンにログイン操作しているしているところを肩ごしに第三者に見られキーボード操作を記憶された場合、Microsoftアカウントそのものが漏洩し、乗っ取られてしまう。Microsoftアカウントが盗まれると、第三者のパソコンからMicrosoftのクラウドに保存しているユーザーデータ(画像ファイル等)に自由にアクセスすることが可能になるし、登録している個人情報にもアクセスすることができることになる。対してログイン時に肩ごしにPINを見られて記憶されたとしても、PINを盗んだ相手はそのパソコンにログインできるだけで、パソコンの内部になるデータしか盗むことができない。第三者のパソコンからMicrosoftアカウントにアクセスすることはできないので、盗まれる情報量はPINのほうが少ないことになるわけだ。

PINを使って、安全性を確保するためには、設定するPINはパソコンログインにしか使わないもの(キャッシュカードの暗唱番号等と同じものにしない)にすること。また、そのパソコンからアクセスするクラウドサービス等のログインを「常にログイン状態にする」にしないことが推奨される。

(3)「スタートメニュー」や「タイル」を便利にカスタマイズ!

●「スタートメニュー」を自分好みに変更しよう

Windows10の大きな特徴はWindows8系から引き継がれた「スタート」画面である。この画面がないWindows7から移行したユーザーは、大きなアイコン(タイル)の配置に馴染めないと感じる人が多いかもしれないが、このタイルが配置された部分は、「Windows純正のアプリラウンチャー」だと思えば、使い方も理解しやすいだろう。重要なのは、スタートを標準状態で使おうとせず、自分好みにカスタマイズすることだ。
最初にするのは、ゲームの体験版などの起動タイルを削除することだ。 タイルを右クリックして表示される「スタートからピン留めを外す」を選択すれば、そのタイルは消える。タイル自体は「スタートメニュー」にある起動アイコンのショートカットなので、復元は可能だ。

消したいタイルを右クリックして「スタートからピン留めを外す」を選択すればタイルは消去される。スタートメニューの実行アイコンから復活させることも可能。

さらに、自分がよく使うアプリのタイルを追加する。これはスタートメニューで起動アイコンを右クリックし「スタートにピン留めする」を選択すればいい。新しいタイルが追加される。

タイルにしたい実行アイコン(ここではGoogle Chrome)を右クリックし「スタートにピン留めする」を選択すると、スタート画面にタイルが追加される。タイルはドラッグで好きな場所に移動できる。

「タイル」は、ドラッグで自由に配置できるうえ、タイルの右クリック→「サイズ変更」でサイズは2段階ないし4段階に変えられる。なお、近接するタイルは、グループ化してタイトルを付けることが可能。タイトル部をクリックすると、文字入力状態になるので、「便利ツール」や「ビジネスアプリ」のように好みのタイトルを付けてジャンル分けしておくといい。

タイルを右クリックして「サイズの変更」を選択すると、大きさを変更できる。Microsoft製のWindows10標準アプリの場合は「横長」や「大」を含む4段階、それ以外のアプリの場合は「小」と「中」の2段階の変更となる。

タイルを配置した領域の上部にはタイトルを付けることがが可能。既存のタイトルの変更も可能。タイトル部分をクリックしてタイトルを入力すればいい。

より上級者向けのワザとしては、「タイル」をデスクトップにドロップすれば、Windows10でデスクトップ上にWindows7でお馴染みのショートカットを作ることもできる。

タイルをドラッグして、デスクトップ上でドロップすれば、お馴染みのショートカットアイコンが作成される。頻繁に起動させるアプリやフォルダーならばデスクトップに配置するのもいい。

また、「設定」→「個人用設定」→「スタート」→「スタート画面に表示するフォルダーを選ぶ」で、スタートメニューの電源ボタン上に「ピクチャ」や「ネットワーク」といったアイコンを追加することもできる。

「設定」→「個人用設定」→「スタート」→「スタート画面に表示するフォルダーを選ぶ」を開き、使いたいフォルダーや機能をオンにする。ここでは「エクスプローラー」をオンにした。

「スタート画面に表示するフォルダーを選ぶ」で選択した機能(ここではエクスプローラー)が、スタートメニューの「電源」ボタンの上部に追加された。

(4)電源オフを素早く行う3通りの方法を紹介

Windowsのシャットダウンにはいろいろな手段がある

Windows10の電源オフ(シャットダウン)を行う方法はいくつかあるが、素早く操作できる方法を紹介しよう。

まず、アクティブなウインドウがない状態で、キーボードの[Alt]+[F4]を押す方法だ。
こうすると「Windowsのシャットダウン」が表示されるので「シャットダウン」が選択されている状態で「OK」をクリックすればいい。

アクティブなウインドウがない状態で、キーボードの「Alt」+「F4」を押すと、この画面が表示される。あらかじめ「シャットダウン」が選択されているので「OK」をクリックすれば、Windows10が終了する。

パソコンの電源ボタンを押すことでWindows10をシャットダウンさせることもできる。「設定」→「システム」→「電源とスリープ」→「電源の追加設定」に進み「電源ボタンの動作を選択する」で設定可能。「電源ボタンを押したときの動作」を「シャットダウン」にすればいい。

「電源ボタンを押したときの動作」は、標準では「スリープ状態」が多いが、ここを「シャットダウン」にすればボタンでWindows10を終了させられる。バッテリー駆動時と電源接続時を別々に設定できるので、外出時と自宅とで使い分けもできる。

さらに、やや高度な技になるが、クリックするだけでWindowsをシャットダウンできるアイコンを作成することも可能。デスクトップ上で右クリック→「新規作成」→「ショートカット」を選択し、表示された「ショートカットの作成ウィザード」の「項目の場所を入力してくださいに「shutdown.exe -s -f -t 0」と入力(画像10)すれば、シャットダウン用のアイコン(画面11)ができる。

デスクトップにシャットダウン用のショートカットを作成する。この文字列を入力したあとに、アイコンのタイトルとして「シャットダウン」を入力。アイコンが完成してから、アイコンを右クリックして「プロパティ」の「アイコンの変更」で、電源マークのアイコンを指定するといい。

デスクトップ上に置いた「シャットダウン」アイコンをだフルクリックすると、Windows10が終了する。通常の「スタート」→「電源ボタン」→「シャットダウン」を使うより2手間短くなる

デスクトップモードの場合は、これをクリックすれば素早くシャットダウンが可能。タブレットモードの場合は、できたアイコンを右クリックして「スタートにピン留めする」を選択すると、スタート画面に「シャットダウン」のタイルができるので、これをタップすればいい。

シャットダウンアイコンが役立つのは、タブレットモードで使用しているとき。指で「電源ボタン」→「シャットダウン」を選択するより、大きなシャットダウンのタイルをタップするほうが、圧倒的にラク。

(5)アニメーションオフの設定だけでパソコンがサクサク動く!

パソコンの動作がモタモタと遅いとき、マシンのパワー不足だとあきらめていないだろうか。ちょっとした設定の変更で、サクサクと動くパソコンに改善できることも多い。

動きの鈍さを感じるときは、スタートメニューやアプリ、フォルダーを開くときのアニメーション効果をオフにすると、サクサク感が増す。「設定」→「簡単操作」→「ディスプレイ」で「Windowsのシンプル化とパーソナル設定」の「Windowsにアニメーションを表示する」をオフ(画像13)にすればいい。これだけでも体感速度はかなりアップする。

パソコンがモタつく感じは、画面表示の遅さに起因することが多い。ウインドウが拡大していくアニメーション等をオフにすれば、即座にウインドウが開いて機敏に感じる。

もっと大きな効果が欲しい場合は、「スタートメニュー」→「Windowsシステムツール」→「コントロールパネル」を開き、「システムとセキュリティ」→「システム」→「システムの詳細設定」へ進み、「詳細設定」タブの「パフォーマンス」項目で「設定」をクリック。

Windows7時代に多様した「コントロールパネル」は、Windows10でも存在する。スタートメニューの「Windowsシステムツール」から開くことができる。

コントロールパネルの「システムとセキュリティ」→「システム」と進み「システムの詳細設定」を開く。

ここで「パフォーマンスを優先する」をチェックすると、すべての視覚効果がオフになり、最大限のサクサク感がえられる。ただし、デスクトップのアイコンの文字などがにじんで見にくくなるといった副作用もあるので、その場合は「カスタム」内の「スクリーンフォントの縁を滑らかにする」だけチェックを入れてもいいだろう。

「システムのプロパティ」画面が表示されたら「詳細設定」タブの「パフォーマンス」項目で「設定」を開く。「パフォーマンスオプション」画面が表示されるので、そこで「パフォーマンスを優先する」を選択する。これが、最も速い設定となる。

(6)常駐アプリをオフにして起動時間を短縮

Windows10の起動に時間がかかると、かなりイライラするが、これはWindows10起動時に自動起動するスタートアップアプリ、いわゆる「常駐アプリ」をオフにすることで、かなり改善される。

基本は「設定」→「アプリ」→「スタートアップ」で、自動起動させたくないアプリ(使用頻度の低いアプリ)を選んで「オフ」(画像17)にすればいい。この画面ではスタートアップアプリをオフにした場合の、Windows10への影響が「影響:なし」や「影響:小」と表示されているので参考にするといいだろう。

「設定」の「アプリ」→「スタートアップ」で、自動起動させるアプリを選択できる。自動起動を減らすほど、電源ボタンを押してからWindows10が使えるようになるまでの時間が短くなる。

この画面に表示されないアプリに関しては、「スタートボタンの右クリック」→「タスクマネージャー」→「スタートアップ」タブを開くと見つかる場合がある。アプリの自動アップデートユーティリティなどは、ここに表示されることが多い。自動起動させたくないアプリがあったら右クリックし「無効化」を選択すればいい。

タスクマネージャーでも自動起動するアプリをオン/オフすることが可能。「設定」→「アプリ」のスタートアップには表示されなかったアプリが、ここには表示される可能性がある。

(7)イラっとする通知を停止する

Windows10を使っていると、新着メールや更新の完了などさまざまな「通知」がくる。なかには、知らせてもらう必要がない通知もあり、イラっとすることもあるだろう。これらの通知は、設定でオフにしたり、通知する状況を指定できる。
「設定」→「システム」→「通知とアクション」で、「これらの送信者からの通知を取得する」で、各種アプリの通知を「オン/オフ」できる。

ロック画面やデスクトップの左下、アクションセンターなどに出現するアプリからのお知らせが「通知」。これを表示させるのが「オン」で、させないのが「オフ」となる。

さらにアプリのアイコンをクリックすると、ロック画面に通知を表示するかや、アクションセンターに通知を表示するかといった細かい設定が行える。Windows10の機能紹介やofficeアプリの宣伝などは通知を完全オフにしてかまわないだろう。

「通知とアクション」画面で、アプリや機能のアイコンをダブルクリックすると、詳細設定が表示される。どの場所に通知を表示させるか、音を鳴らすかといった設定ができる。

(8)エクスプローラーをカスタマイズ

エクスプローラーは、Windowsでファイル操作をするときに使う定番機能である。Windows10にも搭載されており、基本的な操作方法は従来のWindowsの流儀を踏襲している。しかし、Windows7から乗り換える人にとっては、標準設定がWindows7と異なっていたり、従来のWindowsに馴染んでいる人にとって使いにくい設定になっている。この部分をカスタマイズすることで、使いやすくすることが可能だ。

拡張子の表示についてはエクスプローラーのメニューバーで「表示」を選択し「表示/非表示」項目で「ファイル名拡張子」にチェックを入れればいい。この項目で「隠しファイル」にチェックを入れれば、隠しファイルも表示されるようになる。

古くからのWindowsユーザーは、拡張子を表示したいはず。ウインドウ上部のメニューバーで「表示」をクリックし「ファイル名拡張子」にチェックを入れれば表示される。

Windows10の標準設定では、各ファイルやフォルダのアイコンに選択用のチェックボックスがついている。これを従来のWindows同様に「シングルクリックで選択」するように変更するには、まず、メニューバーの「表示」で「項目チェックボックス」のチェックを外す。そして「表示」→「オプション」で「フォルダーオプション」を開き「全般」タブの「クリック方法」で「シングルクリックで選択し、ダブルクリックで開く」を選択すればいい。

Windows10の標準設定では、ファイルの複数選択はファイル毎に設置されたチェックボックスで行う。このチェックボックスを消すのはメニューバーの「表示」で「項目チェックボックス」のチェックを外せばいい。

Windows10の標準設定では、マウスカーソルをファイルに乗せると自動的に選択になり、シングルクリックで実行になる。これを従来Windowsのように、シングルクリックで選択→ダブルクリックで実行にするのは、メニューバーの「表示」→「オプション」→「全般」タブ→「シングルクリックで選択し、ダブルクリックで開く」を選択すればいい。

エクスプローラーで「ピクチャフォルダ」等を開いたときに、画像ファイルのアイコンがサムネイルになっていない場合はメニューバーの「表示」→「オプション」で「フォルダーオプション」を開き「表示」タブの「詳細設定」で「常にアイコンを表示し、縮小版を表示しない」のチェックを外せばいい。

Windows10の設定が「パフォーマンス優先」になっていると、画像ファイルのアイコンがサムネイルにならない。これは「表示オプション」→「表示」タブ→「詳細設定」→「常にアイコンを表示し、縮小版を表示しない」のチェックを外せばいい。

(9)タスクバーを使いこなすカスタマイズ

タスクバーやタスクトレイもWindowsXP以来、歴代Windowsに引き継がれてきた機能で、多少のカスタマイズをすることで、かなり使いやすくなる。タスクバーの設定は「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」で行う。「タスクバーをロックする」(タスクバーを固定する)と、「デスクトップモードでタスクバーを自動的に隠す」「タブレットモードでタスクバーを自動的に隠す」「小さいタスクバーボタンを使う」は、ユーザーの好みに合わせてオン/オフすればいい。

タスクバーのロックや、自動的に隠すなどは「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」で任意にオン/オフ可能。「タスクバーをロックする」は タスクバーを右クリックでも「タスクバーを固定する」としてオン/オフできる。

「タスクバーをロックする」をオフにした場合、タスクバーの上境界線をドラッグすることで上下幅を増やすことができ、アイコンを二列以上に配置することができる。また、タスクバーを上下左右どこにでも配置できるようになるので、Windows8.1風のチャーム風に使うことも可能だ。

タスクバーのロックを解除し、タスクバーとデスクトップの境界線をドラッグすると、タスクバーが広くなり、より多くのアイコンを設置できるようになる。ちなみにアイコンの設置は、デスクトップのアイコンをドロップするか、スタートメニューのアイコンを右クリックし「その他」→「タスクバーにピン留めする」を選択すればいい。

タスクバーの位置は、デスクトップの上下左右どこにでも移動可能。「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」で場所の指定ができるが、もっと簡単に、タスクバーをドラッグして好きな辺に移動させればいい。

タスクトレイ(システム通知領域)に表示させるアイコンも、ユーザーが選択可能だ。Windows10の標準設定では「People」のアイコンがあるが、これも「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」の「People」項目で「タスクバーに連絡先を表示する」でオン/オフできる

Peopleアイコンは、連絡先に素早くアクセスするための機能で、使いこなせばそれなりに便利。しかし、不要と思っているならば消すことができる。「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」でオン/オフ可能。タスクバーの右クリックでもオン/オフができる。

タスクトレイに表示させる時計やバッテリー、位置情報などのアイコン等も選択可能。「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」の「通知領域」項目で「タスクバーに表示するアイコンを選択します」と「システムアイコンのオン/オフの切り替え」を開けば、個々のアイコンの表示/非表示を選択できる。

タスクトレイのシステム通知領域に表示されるアイコンは、「設定」→「個人用設定」→「タスクバー」→「通知領域」の「システムアイコンのオン/オフの切り替え」を開くと、任意にオン/オフを設定できる。いらない通知を消すだけでなく、標準で表示されていないアイコンを表示させることもできるので、一度内容を確認したほうがいい

(10)仮想デスクトップで、1台のPCを2台のように使う

Windows10のメダマ機能ともいえるのが「仮想デスクトップ」である。これは、アプリの作業領域であるデスクトップを複数作り、それを切り替えながら使うこと。あたかも複数のパソコンを同時に使い分けているかのような使い勝手となる。

たとえば、仕事の企画書を書いている途中で、総務に提出する書類を作らなければならないといった状況で、企画書を書いていたデスクトップをそのままの状態したまま、新しいデスクトップを作って総務に提出する書類を作成すれば、双方の作業で余計なアプリを開く必要がなく混乱せずに作業を進められる。総務に提出する書類が完成したら、そのために作ったデスクトップは終了させて、企画書のデスクトップのみで作業を行えばいい。

仮想でデスクトップを使うには、タスクバーの「タスクビュー」ボタン(表示されていない場合は、タスクバーを右クリックして「タスクビューボタンを表示する」をクリック)をクリックし、タスクビュー画面を表示させ、右上の「新しいデスクトップ」をクリックする。

タスクバーの検索枠の右側にある上下にウインドウが並んだ形のボタンが「タスクビュー」ボタン。これをクリックすると、直近で使用したアプリやファイルの履歴が表示される。

タスクビュー画面の上部にある「+新しいデスクトップ」の文字列をクリックする。すでにここに「デスクトップ2」や、それ以降がある場合は、以前に仮想デスクトップを作ったまま消去し忘れている状態。「デスクトップ2」にマウスカーソルを合わせると「×」が表示されるので不要なら消去する。

これにより現在使っているデスクトップのほかに「デスクトップ2」のサムネイルが作成される。この「デスクトップ2」のサムネイルをクリックすると、新しいデスクトップが作業が開始できる。

「+新しいデスクトップ」をクリックすると「デスクトップ2」のサムネイルが出現する。これをクリックすると、アプリが起動していないデスクトップに移行する。

デスクトップ2も、通常のデスクトップ(デスクトップ1と呼ばれる)と全く同じように作業できる。ドキュメントやピクチャといったライブラリー系のフォルダもそのまま使える。

タスクビュー画面を表示させれば、「デスクトップ1」と「デスクトップ2」を切り替えることも可能。また、仮想デスクトップは、何個でも作ることが可能となっている。

再び「タスクビュー」画面を開いて、使いたいデスクトップのサムネイルをクリックすれば、デスクトップ間の往来は自由自在。仮想デスクトップはいくつでも増やすことができる。

まとめ

Windows10は、かなり自由度の高いOSである。Windows7から移行してきたベテランのWindows使いユーザーでも、カスタマイズを駆使することで、慣れ親しんだ操作流儀を実現することができる。はじめて使うパソコンがWindows10という人も、ちょっとした設定変更やカスタマイズで、操作手順を減らしたり使い勝手を向上させることができる。設定をいじることを怖がらずに、いろいろなカスタマイズや便利機能を試してみるといいだろう。

◆福多利夫(フリーライター)
デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊『特選街』の制作に携わり、パソコン関連の著書も多い。

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福多利夫(フリーライター)

デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊『特選街』の制作に携わり、パソコン関連の著書も多い。

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